和歌山ー徳島航路(フェリーあい)
2019年12月15日に和歌山港から徳島港を結ぶ南海フェリーにフェリーあいが就航しました。
本当なら船の写真が欲しいのですが、徳島までの往路はこの船ではなかったし、復路は暗くて写真が撮れなかったので今回はすべて船内での撮影になります。
南海フェリーは以前このブログの記事にしましたが、船内にエレベーターがなくてもターミナル側にエレベーターがあるので車いすのまま乗船できます。 しかし、この船にはエレベーターが設置されています。
車両甲板から客室までにエレベーターがあります。
こちらが車両甲板側になります。
このエレベーターは潮冷熱製の8人乗りの船舶エレベーターです。
先程も述べましたが、電車でこの船に乗る方はこのエレベーターを使うことはありません。 しかし、車で乗船するとなると話は変わってきます。
ターミナル側にエレベーターがあるので車いすの方だけ同乗者とは別ルートで乗船することになります。
それが健常者の運転者と車いすの同乗者の2人で乗船するとき困ります。
運転者が車をフェリーに止めてからターミナルビルに戻って車いすの方と同行するかフェリーの職員に介助してもらうかになりますがいずれにせよ停泊時間の短い航路だとこのタイムラグがネックになります。
その点、車両甲板側にもエレベーターがあると今の問題が解消されます。
もちろん、ターミナル側にもエレベーターがあることによってフェリーにおける歩車分離が図られて車いす利用者が車両甲板から車の隣を歩くということからも解放されます。
ある意味、船のバリアフリーの質の向上のひとつの答えなのかもしれません。 フェリーあいの車いすトイレです。
特筆すべき点は室内の広さでしょうか?
建築物にある車いすトイレでもこの広さはあまりお目にかかれないです。
ただ新造船なのに令和のデザインではない気はします。
フェリーあいなのだから徳島らしく藍色をベースとしたデザインでよかったのではないかと思います。 このトイレの反対側です。
ベビーベッドではなくユニバーサルベッドでも置けそうな広さなのが分かっていただけるでしょうか?
エアタオルはコロナ拡散防止のため使用停止になっていますが、仕方がないでしょう。
写真では分かりにくいので敢えて撮りませんでしたが、このドアの開閉がしやすいことも特徴になります。カーペット席近くにある車いす置き場になります。
カーペット席はいかにも船ならではの席ですが、この船も例外ではなく何ヶ所かに分かれて設置されています。(ちなみにそのうちの一角に女性専用席もあります)
この車いす置き場のそばにあるカーペット席は車いすの方優先になります。
ただ席のエリアに手摺の類はないので恩恵を受ける車いす利用者は限られます。 車いす席という設定はないのですが一般席の通路もかなり広く、車いすからの移乗がしやすいです。
(座面に紙が貼ってあるのはソーシャルディスタンスのため座らないようにと書かれています。ちなみに座席は通路の反対側にもあるので車いすの方の移乗そのものは可能です。)
本当は車いす席などわざわざ設定しなくても済めばいいのですがスペースの問題もあるのでそうは言ってられない現実があります。
それを今まで1階にあったグリーン席を2階に上げたことでスペースを確保したのかなと思います。
完璧とは言えないけれどバリアフリー船のひとつの答えなのかなと感じました。
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