神戸新門司-神戸航路(せっつ)
新門司港から神戸港(六甲アイランド)まで航行する阪九フェリーに乗船しました。
せっつとやまとの2隻で同区間を運航していますが、関西から九州に行くのにフェリーで行くのが初めてなのでワクワクしました。
関西から九州まで航行する定期旅客船は今回利用した阪九フェリーの他にフェリーさんふらわあと名門太洋フェリーがありますが、今回は福岡県に用事があるので大分港や別府港に行くフェリーさんふらわあはまず脚下。
第一希望は名門太洋フェリーでしたが、この日の航行船が最新鋭の船でなかったので阪九フェリーにしました。
また、阪九フェリーは泉大津港からの便もあるのですが時間が合わなかったのでこちらにしました。
六甲アイランドの港まで神戸フェリーバスで行くのですが、六甲アイランド北駅から乗車すると運賃不要ですが、そこ以外から乗車すると230円かかります。
バリアフリー室を予約したので、電話予約しかできなく、インターネット予約なら不要な乗船名簿に記入して提出。
ターミナルビルの3階が乗船口なのでエレベーターで上がります。
エレベーターは日立製の13人乗りのものでした。ちなみに下船時の新門司港のターミナルビルも日立製の13人乗りのエレベーターでした。
建物の3階に着く上の写真の通り、ボーディングブリッジを渡り、船内に入ります。
ただ、ボーディングブリッジとフェリーの間の段差があるので改善できないのかと思いました。
特に下船した新門司側はそう感じました。 船内では5階の客室入口でした。
なので、このエレベーターは6・7階に用事がある乗客の折るエレベーターになります。
客室だけでなく、レストランが6階で風呂が7階なので客室が5階でもエレベーターに乗ることはあります。
このエレベーターの評価すべき点は客室番号や設備が記載されている案内板(案内図ではない)があり、それに点字表記がなされているところです。
ちなみにこの船のバリアフリー室は5階にあるデラックス洋室の2室とスタンダード和室(早い話、雑魚寝の部屋)になりますが、自由席であるスタンダード和室は撮影だけなら鍵がかからないので可能ですが、その逆は不可能なので貸切料金を負担して、2名定員のデラックス洋室にしました。
乗船手続きの時に部屋のカードキーを渡されます。
これは船会社によっては乗船後、船内で普通の鍵を渡されることもあるようです。
ただこのカードキーは挿入方向が決まっているので、目の見えない方には不親切だと思いました。
ICカードのように切り込みが入っていたらいいのに。 実はこのエレベーターは客室専用のエレベーターで車両甲板から上がるエレベーターが別にあります。
しかし、車いす利用者が利用する優先駐車場は5階客室と同一フロアの入口に案内されるので基本的に車両甲板のエレベーターに乗ることはありません。
エレベーターで行けるので問題ないではなく、できるだけ車いす乗客の負担にならないように配慮しているのが好感をもてました。
しかし、バリアフリーチェックを入れるのがこの船の乗船が目的である私がチェックを入れないわけにはいきません。
車両甲板のエレベーターに乗って2・3・4階に下りました。
常時車いすではなく、短時間だけ車いすを利用する方だと、どうしても常時車いす利用者にこのスペースを譲る必要があり、他のフロアに停めざるを得ない場合を想定した場合です。
そうすると駐車場からエレベーターの間に通じる通路にドアがあり、この幅が狭いので、車いすで通り抜けるのは難しいのではないかという結論に至りました。
ちなみにエレベーターそのものは客室専用のエレベーターも車両甲板に通じるエレベーターも潮冷熱社製の9人乗りのエレベーターでした。 客室用のエレベーターの傍に船内の案内図がありました。
点字表記のあるものでしたが、神戸から乗るとエレベーターを越えてからこの案内図があります。
阪九フェリーの本社が北九州にあるので北九州側優先なのは分かりますが、反対側にもつけてほしかったなと思います。
私が使ったバリアフリー型のデラックス洋室になります。
この部屋は後述する車いすトイレに近いところに設置されています。
また、売店とか買い出しにも近い場所になります。
ただ気になるのはこの船の一般の洋式トイレにですら手摺が付いているのにバリアフリー室にもかかわらず手摺が無いこと。
もちろん、手摺が邪魔な人もいるかもしれませんが、片側に着けるといった配慮は必要だと感じました。 ベッドの隣にある机になります。
車いすに乗ったまま物を食べたり、書いたりできそうですが2人用の部屋なのに椅子が1つしかありません。
とは言え、ソファがあるので問題はなさそうです。
先程の写真にも映り込んでいる洗面台です。
手をかざせば水が自動で出てくるタイプです。
この洗面台の傍は出入口なのですが、ここのドアに非常口の案内があるのですが、ここにも点字案内が入っています。
点字案内が必要なところにしっかり入っているのは高評価になります。
ちなみにドアは入る時はカードキーを差し込むと自動で開閉し、出るときは押しボタンで自動開閉します。
自動開閉なのでドアが閉まるまでに時間がかかりますが、車いす利用者を想定しているので視覚障害の方が部屋を出てからドアが閉まるまでの時間があるので注意が必要でしょう。バリアフリーの部屋のある5階船室(ドライバーズルーム等を除く)の見取り図です。
この案内図やバリアフリー室のある部屋の前に部屋番号などが点字で入っていますが、その前だけ通路にも点字ブロックが敷かれています。
この案内図でAとBの区画がスタンダード和室になります。
折角なのでスタンダード和室をのぞいてみることにしました。 スタンダード和室になります。
この写真の左側に所謂雑魚寝のスペースがあります。
出港前でしたが既に布団を敷いている方がいらっしゃったのでこちらだけ写真を撮りました。
この椅子の隣のスペースがバリアフリーの区画になります。
車いす固定装置があり、スロープが置いていることがバリアフリー区画であることを物語っています。
雑魚寝の部屋には手摺の類はないので個人的には少々高くてもデラックス洋室がいいかと思います。 車いすトイレについてですが、意外と広いです。
ですが、2019年度のエコモ財団の海上交通バリアフリー施設整備助成制度の対象施設で比較的新しいのですが、オストメイト装置はついていません。
風呂ですが段差があるので車いすのかたが段差があるので自力で入るのは難しいです。
また、入口に入ってからシャワー室もあるので入浴関係は難しいと言わざるを得ません。
阪九フェリーのHPにはバリアフリールートが記載されていて親切です。
毎年秋に開催されている西日本国際福祉機器展のスポンサーになっている企業だと感心します。
阪九フェリーのHPに今回乗船したせっつとやまとは同一設備と書いているので今度はいずみかひびきに乗船してみたいです。
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