バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
バリアフリーとユニバーサルデザイン
どちらも根本的な考え方は同じですが、違います。
まずWikiで両者がどのように記述がされているのか見てみましょう。
【バリアフリー】
対象者である障がい者を含む高齢者等が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障がいや、精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障がいを取り除いた事物および状態を指す。
【ユニバーサルデザイン】
文化・言語・国籍や年齢・性別・能力などの違いにかかわらず、出来るだけ多くの人が利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことであり、またそれを実現するためのプロセス(過程)である。
言葉の意味が違うので、バリアフリーを発展させたものがユニバーサルデザインと解釈する人がいますが違います。
当ブログでもバリアフリーとユニバーサルデザインと混同している記述がありますが、この記事を投稿している時点で、ユニバーサルデザインよりもバリアフリーという語句の方が知れ渡っていると判断し、バリアフリーにしていますが、無論、両者の違いは私なりの解釈で認識しています。
私が初めてユニバーサルデザインという語句を認識したのはトイレの話になります。 最近、駅のポスターにバリアフリートイレを必要な方のために極力使用を控えるように啓蒙しています。
このポスターを見て、その通りだというつもりはありません。
何しろ、私自身が日本で一番、目的外使用をしている人間だからです。
(目的外使用:個室内の写真を撮っているのですが…当ブログでも多数掲載済み)
当ブログでは今まで車いすトイレと表記していましたがこれ以後、私のHPでは順次バリアフリートイレに変更します。
このトイレをユニバーサルデザインと表現している方がいますが、このポスターを作製した国土交通省はバリアフリートイレと称している通り、これはユニバーサルデザインではなくてバリアフリーなのです。
話を元に戻して、ユニバーサルデザインとトイレの話ですが、アメリカに行ったことがある方は気が付くかもしれませんが、アメリカのトイレの個室は日本のトイレの個室に比べて広いです。
これは車いすの方でも普通のトイレでも何とか入れるらしいです。
日本だとバリアフリートイレ以外のトイレで車いすの方が利用するのはスペースの関係で難しいですが、アメリカだとどの個室でもトイレに入れる。これがユニバーサルデザインの考え方。
言うまでもありませんが、アメリカのトイレの個室より、日本のバリアフリートイレの方が広く、介助が必要な方がアメリカのトイレの個室に2人で入るのは難しく、また、車いすから便座に移乗するのも大変です。
これがユニバーサルデザインと言うならバリアフリーの考え方の方がいいと思った記憶があります。
もちろん、ユニバーサルデザインの考えが浸透している商品もあります。
缶ビールに刻印されている「おさけ」と点字表記しています。
これはユニバーサルデザインの考え方です。
点字を使う人は視覚障害の方だから、バリアフリーでは?と思われるかもしれません。
確かに点字を晴眼者の方はいません。
しかし、点字を使う視覚障害者だとこのように思うかもしれません。
「お酒だけでは分からない。何のお酒なのか?」
商品名を点字で入れるのがバリアフリー、お酒と種別するのを点字で入れるのがユニバーサルデザイン。
もちろん、商品名を点字で入れたら商品の数だけ点字が必要で製造コストが上がります。
だから、バリアフリーとユニバーサルデザインはどちらが優れているのかではなく、進む方向は同じでも進む方角が違う関係だと私は思います。
方角で例えるなら一方は北北東に進み、もう片方は北北西に進むくらいと言ったら分かっていただけるでしょうか?
バリアフリーとユニバーサルデザインの考え方が適材適所あった施策を取るのが必要ではないかと思います。
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