Belles montagnes et mer(ベル・モンターニュ・エ・メール)

とある列車が新高岡駅から始まります。
とは言え、写真の新高岡駅は新幹線の駅。
Belles montagnes et mer(ベル・モンターニュ・エ・メール)が在来線のホームから出発します。
「美しい山と海」という意味のフランス語であるBelles montagnes et mer(本当は定冠詞がいるのではないかというツッコミはなしにして)であるが、あまりにも長ったらしいので、列車名を含めて「べるもんた」という愛称が付けられています。
当記事も以降べるもんたと表記します。

1両で運行する全席指定席の列車で、座席数が少ないのか人気があるのか2月という時期にも関わらず満席でした。
新高岡駅ではジャパンレールパス(注・訪日外国人向けのJRの乗り放題パス。私が所持することで不可能なのですが、外国人が使っていることは何十回も見たことがあります。)を所持している外国人観光客が乗りたいことを言っていましたが、指定席券を持っていないと乗れない旨を車掌に言われて諦めていました。
日本に来てからでは指定席券は取れないだろうなと思うと少しかわいそうな気がしました。

車いす用のトイレもなく車いす用のスペースのないので車いすから乗り移れない方が利用するのは難しいかと思います。
ちなみに氷見行きのベルもんたの場合、新幹線新高岡駅・高岡駅・氷見駅改札外の公衆トイレに車いすトイレがあります。

この椅子は回転もしないのですが、氷見行きの場合お勧めしたい理由は海側の座席になるからです。

座り心地は圧倒的にこちらが上でグループ向けの座席であります。
テーブルが大きいのも魅力的であります。

城端線の沿線に井波という街があります。
井波は井波彫刻という有名な彫刻がありまして、写真も井波彫刻です。
「走るギャラリー」の名にふさわしいです。

全車指定席であるこの列車には本来不必要なものですが、もともと存在していたものをべるもんた仕様にしています。
写真は高岡大仏が描かれています。

高岡駅では城端線ホームと氷見線のホームとの間にあいの風とやま鉄道(旧・北陸本線)の路線があり、この線路を渡らないといけない為、通常では高岡駅を境に乗り換えが必要なのです。
しかし、この列車に限って通常では体験できない高岡駅の構内のポイント切替によって城端線のホームから氷見線のホームに移動するのでそのまま乗車できるのです。
だから、高岡発城端行きのべるもんたでは構内通過を体験できなく、高岡発氷見行きのべるもんたも城端線のホームからは乗車できません。
だからこの列車は新高岡から乗車することに意味があるのです。
ちなみに構内通過の際、乗客は着席必須です。
上の写真は高岡駅氷見線ホームに停車中のべるもんたになります。
時刻表を見ると高岡駅の停車時間が長いのですが、ずっと停車しているわけではなく構内を移動しています。

富山県内の地酒がいただけるコースもありますが、人気があるのはぷち富山湾鮨セット(2,000円)です。
何がすごいかというとこの手の列車だと折詰弁当のような食事が多いのですが、べるもんたの場合、寿司職人が列車の中で握っているのでできたての寿司が動く列車の中でいただけるのが魅力です。
飲み物は氷見のはとむぎ茶です。
既設によって提供する寿司ネタは違うそうですが、この日にいただいた中では氷見でとれたマグロが脂がのっていて1番美味しかったと思います。

天気が良ければ立山連峰が海の向こうに見えるのですが…
氷見線のいいところは富山湾の地形から島に渡ってないのに海の向こうに山が見えることです。
大阪ではなかなかお目にかかれない水平線を眺めることができます。
そして…

もちろん、駅の停車位置ではなく、少しの間、乗客の写真撮影のために停車するものです。
なので、景色のいい場所での撮影が可能です。
暫く停車した後、列車は氷見に近づいていきました。
しかし、べるもんたの旅は続きます。

もちろん、これは車内改札の意味もあるのですが、定員が39名で満席の状態なので指定席券を持たずに乗車することは不可能なので念のための確認でしょう。
この指定席券は氷見駅で回収されることはなく、この指定席券で氷見駅構内にある氷見市観光協会に行くと…

日曜日運行分は氷見駅とひみ番屋街の往復しか運行していませんが、ひみ番屋街は人気のあるスポットなのでべるもんたの乗客がそのままひみ番屋街に流れた感じになっていました。
もっとも、中には氷見発新高岡行きのべるもんたに乗車する方もいたようです。
ちなみにバス代は片道100円です。
べるもんたの客をそのまま氷見市内で消費するようにするためと氷見駅での乗客の混雑緩和のために取られたアイデアだと思いますが感心しました。

氷見は藤子不二雄Aの出身地で氏の作品である怪物くんなのですが、氷見市内には同じ藤子不二雄Aの作品である、忍者ハットリくんのイラストの方が多く、氷見線にも忍者ハットリくんのイラストの列車が走っています。
今回はべるもんたの記事なのでこれで終わりますが、また氷見を訪れて今田は藤子不二雄Aワールドを案内できたらいいなと思います。
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