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2021年10月14日 (木)

大都市近郊区間内の乗車券の落とし穴

まずこのきっぷを見てください
Tennojimaibara 天王寺から米原までの往復乗車券です。
 
何の変哲もない乗車券です。

天王寺から大阪環状線で大阪まで行って新幹線で米原まで行く経路にはなっていますが、新幹線に乗る場合はこれに新幹線特急券が別途必要です。
米原ぐらいで新幹線に乗車しませんが。
普通片道運賃で2,310円で障害者割引1,150円でそれの往復なので2,300円です。
(JRの運賃は基本的にこどもや学割と同様に障害者割引も10円未満は切り捨てになります。)
Nishikujosamegai 次にこちらを見てください。
西九条から醒ヶ井までの往復乗車券です。
 
実際には天王寺からの往復乗車券を変更してもらったものですが…

こちらも普通片道運賃で2,310円で障害者割引1,150円でそれの往復なので2,300円です。 
運賃も同じ、どちらも普通乗車券ですが、違う点があります。
天王寺からの往復乗車券には下車前途無効の文字があるのと有効期間が往復で2日なのに対し、西九条からの往復乗車券には下車前途無効の文字が無く有効期間が往復で4日あります。
醒ヶ井というマイナーな地名を挙げても分かりずらいので、位置関係はこちらの図を見てください。

Osaka_kinko

最初の乗車券は天王寺―米原間ですが、天王寺-大阪間は選択乗車制度があり、運賃は西九条まわりより0.3km短い京橋まわりを採用されますが、西九条まわりで乗車しても可能で、もともとのきっぷが途中下車できるきっぷなら西九条など環状線の西側の駅で途中下車しても問題ありません。
(もちろん、このきっぷは下車前途無効の文字があるので途中下車できません。)

JRの旅客営業規則にこういう規則があります。
第156条 旅客は、旅行開始後、その所持する乗車券によつて、その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした乗車券については、最終着駅)以外の駅に下車して出場した
後、再び列車に乗り継いで旅行することができる。ただし、次の各号に定める駅を除く。
⑴ 全区間の営業キロが片道100キロメートルまでの区間に対する普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅。ただし、列車の接続駅で、接続関係等の理由により、旅客が下車を希望する場合で、旅客鉄道会社が指定した駅に下車するときを除く。

⑵ 次に掲げる区間(以下「大都市近郊区間」という。)内の駅相互発着の普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅

イ 東京附近にあつては、東海道本線中東京・熱海間(第16条の2の規定にかかわらず、東海道本線(新幹線)東京・熱海間を除く。)及び品川・新川崎・鶴見・羽沢横浜国大間、山手線、赤羽線、南武線、鶴
見線、武蔵野線、横浜線、根岸線、横須賀線、相模線、伊東線、中央本線中東京・塩尻間及び岡谷・辰野・塩尻間、青梅線、五日市線、八高線、小海線中小淵沢・野辺山間、篠ノ井線中塩尻・松本間、東北本線中東京・黒磯間(第16条の2の規定にかかわらず、東北本線(新幹線)東京・那須塩原間を除く。)、日暮里・尾久・赤羽間及び赤羽・武蔵浦和・大宮間、常磐線中日暮里・浪江間、川越線、高崎線(第16条の2の規定にかかわらず、高崎線(新幹線)大宮・高崎間を除く。)、上越線中高崎・水上間、吾妻線、両毛線、水戸線、日光線、烏山線、水郡線中水戸・常陸大子間及び上菅谷・常陸太田間、信越本線中高崎・横川間、総武本線、京葉線、外房線、内房線、成田線、鹿島線、久留里線及び東金線(以下これらの区間を「東京近郊区間」という。)

ロ 大阪附近にあつては、東海道本線中米原・神戸間(第16条の2の規定にかかわらず、東海道本線(新幹線)新大阪・新神戸間を除く。)、山陽本線中神戸・相生間(第16条の2の規定にかかわらず、山陽本線(新幹線)新神戸・西明石間を除く。)及び兵庫・和田岬間、湖西線、おおさか東線、大阪環状線、桜島線、JR東西線、福知山線中尼崎・谷川間、北陸本線中米原・近江塩津間、加古川線、赤穂線中相生・播州赤穂間、山陰本線中京都・園部間、関西本線中柘植・JR難波間、草津線、奈良線、桜井線、片町線、和歌山線、阪和線及び関西空港線(以下これらの区間を「大阪近郊区間」という。)

ハ 福岡附近にあつては、鹿児島本線中門司港・鳥栖間(鹿児島本線(新幹線)小倉・博多間を除く。)、香椎線、篠栗線、日豊本線中小倉・行橋間、日田彦山線中城野・今山間、筑豊本線、後藤寺線及び博多南線(以下これらの区間を「福岡近郊区間」という。)

ニ 新潟附近にあつては、上越線中小千谷・宮内間、磐越西線中五泉・新津間、羽越本線中新津・村上間、白新線、信越本線中直江津・新潟間(第16条の2の規定にかかわらず、信越本線(新幹線)長岡・新潟間を除く。)、越後線及び弥彦線(以下これらの区間を「新潟近郊区間」という。)

ホ 仙台附近にあつては、東北本線中矢吹・平泉間(第16条の2の規定にかかわらず、東北本線(新幹線)郡山・一ノ関間を除く。)、岩切・利府間及び松島・高城町間、常磐線中小高・岩沼間、仙山線、仙石線、石巻線、磐越東線中船引・郡山間、磐越西線中郡山・喜多方間、奥羽本線中福島・新庄間(奥羽本線福島・
新庄間に運転する特別急行列車に乗車する場合を除く。)、左沢線及び陸羽東線(以下これらの区間を「仙台近郊区間」という。)

⑶ 第86条及び第87条の規定によつて発売した乗車券を使用する場合は、当該乗車券の券面に表示された特定都区市内又は東京山手線内にある駅

⑷ 普通回数乗車券を使用する場合は、その券面に表示された区間内の駅

⑸ 当社が特に途中下車できる駅を指定した場合は、その指定した駅以外の駅
 
長々と規則を抜粋しましたが今回の場合、営業規則第156条2号のロに該当するので、途中下車ができません。

また同じ規則の154条にこんな規則があります。
第154条 乗車券の有効期間は、別に定める場合の外、次の各号による。
⑴ 普通乗車券
イ 片道乗車券
営業キロが100キロメートルまでのときは1日、100キロメートルを超え200キロメートルまでのときは2日とし、200キロメートルを超えるものは、200キロメートルまでを増すごとに、200キロメートルに対する有効期間に1日を加えたものとする。ただし、第156条第2号に規定する大都市近郊区間内各駅相互発着の乗車券の有効期間は、1日とする。

ロ 往復乗車券
片道乗車券の有効期間の2倍とする。ただし、第26条第2号ただし書に規定する場合は、往路及び復路の区間ごとに片道乗車券の計算方法によつて計算した有効期間を合計した期間とする。

ハ 連続乗車券
各券片について、片道乗車券の計算方法によつて計算した有効期間を合計した期間とする。

規則154条1号イの最終の文言に大都市近郊区間相互内発着なので乗車券の有効期間は1日でロの規定で片道乗車券の2倍なので2日になっています。
 
他の区間だと新幹線経由の場合、大都市近郊区間から外れるのですが新大阪―米原間は新幹線も大都市近郊区間に含まれるので新幹線経由でも途中下車ができません。
(これを逆手にとって大津京―東福寺までの乗車券で近江塩津経由で米原まで行き、新大阪まで新幹線に乗って奈良経由で東福寺まで行く駅員泣かせの大阪近郊区間大回りというのも可能です。もちろん、新幹線特急券は別途必要です。)
そして、西九条から醒ヶ井までは米原から1駅離れたため大阪近郊区間から外れたために途中下車ができますし、有効期間も片道2日になっています。
言うまでもなく、大阪近郊区間内相互間の乗車券ではないので西九条から和歌山を回って奈良を通ってという、大都市近郊区間の大回り乗車はできません。

途中下車できる出来ないは意外と大きく、例えば、京都でランチをとるためとか、土産物を購入するために下車ということもできます。
 
なお、障害者割引の乗車券は途中下車できる出来ないにかかわらず片道100kmを超える乗車券なら単独乗車でも割引が効きます。

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