配置が違うと使い勝手も違うという意味
以前、西九州新幹線長崎駅の記事で車いすトイレの紹介の部分でこのような記述をしました。
配置が違うけれど、設備面は同じでした。
(本当は配置が違うと使い勝手も違うのですが…これはいつか説明をしないといけないと思っています。)
そのいつかという日が思いのほか早く着ました。
大分駅の改札内にある車いすトイレです。
長崎駅よりも先にできているのか、在来線の駅と新幹線の駅との違いでしょうか、個室内のサイズは狭いです。
しかし、ユニバーサルベッドもあり、隣り合って設置しているレイアウトは変わりません。
まず、向かって左の個室を見ていきます。
先程、長崎駅より狭いとは言いましたが、充分広いです。
オストメイト装置もあるタイプです。
便器に向かって左側に固定した手摺があります。
便器を横から撮影したものです。
言うまでもなく、便器に座っている状態では右側に固定された手すりやウォシュレットのボタンがあります。
そして、ユニバーサルベッドです。
ドア側は写真の右側にあります。
では向かって右側の個室を見ていきます。
先程とは反対に便器に向かって右側に固定された手摺があります。
また、便器を横側から撮影しました。
言うまでもなく、便器に座った状態ですと固定された手摺やウォシュレットのボタン類があります。
ユニバーサルベッドです。
左右対称の配置なのが分かっていただけると思います。
私がこのような配置を評価しています。
設置者の意図はどうであれ、配置が違うと使い勝手が違うからです。
まず、片麻痺の人がこのトイレを使うとしましょう。
安定のある固定式の手摺の方が移乗しやすい。
健側が右手の場合、便器に座った状態が右手に手摺がある方が立ちやすいし、車いすから便器に移乗するときも右足を軸足にして移乗しやすいのです。
もちろん、健側にボタン類があるとボタンを押しやすいです。
ユニバーサルベッドも同じです。
介護者がベッドに移乗するとき、要介護者の足が利き腕の方が移乗しやすいのです。
そして、ユニバーサルベッドの長さは150㎝ぐらいしかありません。なので、大人ですと足がベッドから出ることになります。
大分駅の場合、ベッドの上も下もあまり余裕がないのでさほど変わりませんが、多くの場合、ドア側ギリギリに設置しているのでドア側に頭にした方がいい場合が多いです。
ユニバーサルベッドの配置が使い勝手が左右されるのが分かっていただけると思います。
もちろん、スペースには限りがあるので1ヶ所しか設置できないケースだってあります。
そういう時にはできるだけ大多数の方が利用しやすい方をデザインする必要があると思います。
大分駅の場合ですと、個人的には介助するなら向かって右側、自力で行くなら向かって左側の方が使いやすいです。
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