雲仙(多比良港)-長洲港航路(フェリー有明きぼう)
雲仙市多比良(たいら)港から熊本県長洲町にある長洲港までを結ぶ有明フェリーの航路である、フェリー有明きぼうです。
島原半島は文字通り半島で、九州本土と陸続きではありますが、陸路だけで移動するとなると時間がかかるので船が幅を利かせています。
そのなかでも今回紹介する有明フェリーは最も本数の多い航路になります。
有明フェリーは基本的には2隻で航行していますが、どちらもバリアフリー船になっています。
(ドックダイヤや繁忙期で増便が出るときは一部、バリアフリー船でない場合があるようです。)
そして、偶然にもこの会社で一番新しいフェリー有明きぼうでした。
私は長洲港から乗船しました。
長洲港では徒歩乗船の場合はエレベーターで乗船口まで上がります。
(ちなみに日立製の11人乗りの普通のエレベーターです。)
自動券売機で乗船券を購入するとボーディングブリッジを通って、3階の客室階に進みます。
長洲港から乗船した場合、渡し板を渡ったらすぐにバリアフリートイレおよび客室に着きます。
ちなみに長洲港では左舷側に乗下船口があります。
バリアフリートイレの入口です。
入口には個室内の点字付き案内板があります。
中身はこんな感じです。
温水洗浄便座が付いています。
写真では分かりにくいですが、水栓レバーの代わりにセンサーになっています。
そして、このフェリーの特徴は車の搬入口が1階と2階の2層構造になっていて、どちらの階にもエレベーターが停止し、車いす利用者の駐車スペースがあります。
大型フェリーでも1フロア分しかないところも珍しくないので特筆すべき点であります。
つまり、3停止するタイプになります。
頻繁に航行する航路なので乗降時間の短縮のためにも2層構造になっていると思われますがどのフロアに車いす利用者が乗船しても客室にたどり着けるので半分は船会社にもメリットがあるのでしょうがありがたいです。
写真の公開枚数が限られているので駐車スペースは1枚しか載せませんが、こちらは1階の部分の駐車スペースで2階の駐車スペースも同様なものでした。
反対にエレベーター乗り場は2階も載せます。
階数表示があることで違いが分かっていただけると思います。
3階にある客室階から階段で1階に下り、エレベーターで3階に上がりました。
エレベーターはMHI下関エンジニアリング製の4人乗り(車いす利用者がいる場合は2人)のエレベーターになります。
トイレには点字表記がありましたが、客室内には点字付き案内図が見当たりませんでした…ということではないのですが、客室入口を入って数メートル客室の奥にありました。
最初、入口につけるべきだと思っていました。
客室入口とバリアフリートイレが隣り合っているので、点字案内板を設置するスペースがありません。
そして、この写真の席は優先席で車いすの方が移乗しやすいように工夫されています。
そして、座った状態でも窓の景色を楽しめるようになっています。
入口附近に案内板を設置するとなるとこの窓の部分になります。
そうなると車いすの方が景色を眺めるのが犠牲になります。
苦肉の策なのだと思いました。
この優先席の横にあるのが車いすスペースです。
この写真の右側に売店で航行中は売店に人がいるので何かあった時に駆けつけることもできるのでうまくデザインされていると感心しました。
多比良港では船尾側にボーディングブリッジがつきます。
徒歩客は渡し板を渡ってから地上階までスロープか階段で地上階に下ります。
珍しいですが公開枚数の都合で割愛します。
長洲港行きに乗った場合、長洲港からの公共交通機関が貧弱なうえ、最寄駅であるJR長洲駅は階段しかないバリアフルな駅なのでこの地域のバリアフリーが最も進んでいるのがこのフェリーなのかもしれません。
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