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2024年10月

2024年10月30日

続・北陸新幹線 E7(W7)系車両

E7w7shinkansen1上越妙高駅から金沢行きの北陸新幹線はくたかに乗車した時のこと。
 
富山駅でかがやきに乗り換えるために下車しようと思い、今年の7月に東京駅に到着前の出来事を思い出し、多目的室のボタンを開けたら…


 
E7w7shinkansen2 普通に入れる状態でした。
 
9年程前に北陸新幹線に乗車した時は入れなかったのでいい機会だと思いましたが、写真を撮りました。




 
E7w7shinkansen3 もちろん、入室時は誰もいないので多目的室は消灯状態でしたので、電気をつけて撮影です。室内灯の隣に室内灯の旨の点字表記がなされていて親切だと感じました。
 
しかし、これができると私の知識への欲求が高まります。
 
富山駅から乗車するかがやきで体験ができるか期待してかがやきを待ちました。
幸い、富山駅からのかがやきも多目的室が簡単に入室出来ました。
とは言え、金沢まで乗客が多かったので、福井駅を出てからやってみることにしました。
E7w7shinkansen4 私が体験したかったこと…
 
座席になっている部分を引きづってベッドの状態にすること。
 
山陽新幹線で多目的室に乗ったことはありますが、実際にベッドにして使ったことは無かった為、これが初めてです。
 
使い方は窓側の座席下にあるレバーを持ちながら、座面を引くと引き出せます。
 
ただ、このような状態だと多目的室内に車いすを置くのは難しいので近くの通路に置くことになりそうです。
ちなみに元の状態に戻すときはベッド上になっている通路側の中央部分を上に引き上げると元の状態になります。
もちろん、元の状態にして退出しました。
E7w7shinkansen5 折角なので向かいのバリアフリートイレにも行きました。
 
鏡が多く、身バレが怖いので鏡から離れたところから写したせいで9年前の写真は個室内が暗かったのですが、今回は撮影の角度を変えて撮りました。


 
E7w7shinkansen6 9年前にはあったのか、私がただ撮影をしていなかっただけか分かりませんが、温水洗浄便座です。
 
ボタンが並んでいるのでフラッシュボタンが青に区分けされているのがいいです。
 
これ、街中のトイレも応用できそうです。

 
E7w7shinkansen7 手洗いと間違えそうなオストメイト装置です。
 
洗面台に似ている上、消毒液が液体石鹸のようで間違えそうです。
 
しかし、駅のトイレでもオストメイト装置の消毒液が空の状態になっていることが多い中、ちゃんと入っているのは評価できます。
 
E7w7shinkansen9 通路にある洗面台そばにある点字付き案内図です。
 
こんなところにも点字表記物があること自体はいいのですが、多目的室を「入れない場所」とするのはいかがなものかと思います。
 
多目的室の室内灯に点字表記がある以上、矛盾を感じます。
ここは多目的室である旨の表記にすべきでしょう。
E7w7shinkansen10 最後に車いすスペースです。
 
9年前と変わりません。
 
9年前は上り列車でしたが、今回は下り列車なので座席の進行方向が違うだけです。
 
9年の間に私自身、バリアフリー設備について知ることで9年前なら満足していても知れば知るほど改善を求める自分に気が付いたのは新たな発見でした。

2024年10月29日

販路拡大により期待できること

十日町に行ってきました。
 
帰りの中の電車で食べるお菓子を購入しました。
 
Workcenternagomi 見ての通り、購入したのはさつまいもパイと大豆焼きかりんとうです。
 
この商品を購入したきっかけは…
 
これらの製品の製造元です。
 
十日町にある障害福祉サービス事業所 ワークセンターなごみで作られています。
 
ここまでならよくある障害者の作業所でお菓子を作って販売している、前世紀からやっていることです。
 
それだけならわざわざここで採り上げることはありません。
 
しかし、私がこの記事を書くきっかけにしたのはこの製品を購入した場所です。
 
道の駅まつだいふるさと会館に入っているファミリーマートです。
 
恐らく、道の駅の運営業者がファミマのフランチャイズ店のオーナーで、オーナーの裁量で受託販売をしているのでしょう。
 
ここで私が注目したいのは障害者作業所がつくられた製品が委託販売という形であれ、不特定多数が利用する場所で売っていること。
 
障害者作業所内の店舗およびその系列店での販売が殆どのような気がします。
 
あるいは行政が設置した作業所の製品を専門的に取り扱う店舗だったりします。
 
それらの商品を一般の人が購入できることは間違いないですが、実態は不特定多数とは言い難いです。
 
ちなみにこれらは「障害者作業所で作られた商品」という文言は一切ありませんでした。
つまり、他の商品と同様の状態で販売されているということ。
購入した私だって製造元を見て、作業所で作られたものと認識したくらいです。
福祉に関心のある人しか商品の購入の見込みがないのは限界があります。
 
一般の人(=福祉にさほど関心のない人)が購入する場所に障害者作業所が販路を開拓したことに評価したいです。
 
もちろん、普通に購入した人が製造元に関心を持ってくれるとは思っていません。
 
ただ、「地元の名物を作っている」のが障害者作業所であっていい時代が来ているのではないかと思います。
この法人のかなり昔の記事ですが、新潟県内外の委託販売先が23店あるらしいです。そのうちの1店が道の駅に設置されたファミマなのでしょう。
 
販路が多くあるということは製造に携わっている障害者が自信を持つと思うし、売り上げがあると工賃も上がるのでいいことづくめです。
 
福祉関係の人間はお世辞にも商売がうまくない(というのが私のイメージですが)なかで販路を拡大するのは難しいですが、障害者の自信と工賃の向上のため販路を拡大するのは重要だと思います。

2024年10月18日

佐賀関港 フェリーターミナル

Saganoseki1 三崎港から九四国道フェリーに乗船して、佐賀関港に着いた私は大分駅行きのバスを待つ時間があったので佐賀関港フェリーターミナルを見てきました。
 
九四国道フェリーしか運航していませんが便数が多い上、会社自体もこちらが本社になるせいか立派なビルです。
 
ちなみにフェリーのりばは写真右端の右側です。
Saganoseki2 入口の玄関マットです。
 
点字ブロックの部分だけ欠けているもので、点字利用者にも分かりやすい配慮なのは分かりますが、点字ブロックの点と同じくらいマットの厚さがあるので効果があるとは思えません。
 
玄関マットとしての効果も疑問です。
 
Saganoseki3 この玄関マットのそばに点字付き案内板があります。
 
コンパクトにまとまったターミナルビルです。
 
すべての点字を読んだわけではありませんが、1階部分の記述はありましたが、3階の展望デッキの記述はなかったように思います。
 
エレベーターはビルの中に入って右側奥にありますが、その手前に乗船券売り場があるので三崎港行きのフェリーに乗船する場合はそこで乗船券を購入し、ターミナルビルの外にある乗り場に行くことになります。
 
ちなみにエレベーターは東芝製の11人乗りの普通のエレベーターになります。
 
以前、ここからフェリーに乗った時は上の展望デッキも同じ階のバリアフリートイレに行く時間もなかったのでチェックできませんでした。
Saganoseki4 先程とは反対にターミナルビルの中に入って左側奥にトイレがあります。
 
トイレは手前からバリアフリートイレ、男性用トイレ、女性用トイレがあります。
 
バリアフリートイレは手動式の入口でした。
 
オストメイト装置は背面に蛇口があるタイプです。
温水洗浄便座があります。
Saganoseki5 同じ個室内の別角度から撮ったものになりますが、ベビーベッドと男児小用の便器があります。
 
バリアフリートイレに男児小用便器があるのは珍しいけれど、ここまでするなら子供用の着座カバーも欲しいところです。
 
写真にはないですが、チェンジングボードもあります。
 
2階はカフェがありますが、割愛します。
Saganoseki6 3階は展望デッキです。
 
この手の展望デッキは車いすで行けないところが多いのですが、ここの展望デッキは入口の幅はともかく、段差がありません。
 
写真はデッキ側から屋内に向けて撮ったものなのでデッキへの入口部分に点字ブロックがあります。
 
Saganoseki7 デッキから屋内に向けて撮ったものです。
 
椅子もあるので海を見てまったりするのもいいです。
 
デッキの外はどうなってるの?と思われるかもしれません。
 
前回のブログで停泊している遊なぎの写真はここの展望デッキで撮影したものです。
バスの時間があるので徒歩利用者がターミナルビルを満喫するのはバスとフェリーの時刻次第ですが、車で乗船する方はちょっと早く到着したら満喫できると思います。
そして、意外と多いと思ったのはツーリング客で、九州から四国間で最短区間の乗船時間に加えて四国側が佐太岬半島に到着し、ツーリングにもってこいの道があります。
 
三崎側の名誉のために言わせていただくとターミナルビルは佐賀関側がいいのですが三崎側は佐賀関側にはない道の駅があり、こちらも魅力的です。
本当はBブログで採り上げたかったのですが、混んでいてフェリーの時刻に間に合わなかったので諦めました。
このブログでは駅のバリアフリーが多いですが、時間があればフェリーのターミナルビルやバスターミナルも取り上げたいと思います。

2024年10月17日

佐賀関-三崎間航路(遊なぎ)

Yunagi0 大分市の佐賀関港から三崎港まで結ぶ九四国道フェリーの遊なぎです。
 
この写真は同区間を航行している涼かぜから撮影したものです。
 
この写真の遊なぎは今回私が乗船した三崎港から出港したものです。
コンデジの望遠モードで撮ったものなので画像がよろしくないですが、船全体を撮るにはある程度離れたところでないと撮れません。
Yunagi1 ですので、普段は停泊しているところを撮るので全体を撮るのが難しいです。
 
写真は佐賀関港で下船した時に撮ったものになります。
 
ちなみに三崎港でも撮っているのですが、立入禁止エリアには当然入れないのでこの写真以上に不格好のフェリーの写真になります。
さて、乗船ですが人も車も同じところから乗船します。
人が乗船してから車で乗船、車で下船してから人が下船するので時間差で歩車分離はしているのですが、いかんせん、車いすで乗船するときはちょっとした段差が気になります。
エレベーターは左舷側にあるのは涼かぜと同じ。しかし、乗船口は三崎港は船尾側から、佐賀関港は船首側から乗船することになります。
Yunagi2 車いす利用者用の駐車スペースはエレベーターの近くにあります。
 
よく考えたらこの会社の航路の場合だと右舷側にエレベーターがあった方がいいのではないかと思えてきました。


 
Yunagi3 涼かぜと同様、フェリー自体は2・3階に客室がありますがエレベーターは3階には行きません。
 
エレベーターはMHI下関エンジニアリング製の4人乗りのエレベーターになります。
 
エレベーターそのものは同じだと思うのですが、2階の客室階のエレベーターホールのデザインが違っています。
 
車両甲板である1階のエレベーターの位置が分かりにくいと感じるのはどこのフェリーも大差ないのですが、これを何とかならないのでしょうか?

2階の客室に行きました。
 
基本的に座席の配置は涼かぜと同じでした。
 
Yunagi10 エレベーター降りてすぐにスロープ付きの桟敷席があります。
 
同じ桟敷席でも反対側からは段差があります。
 
このあたりはよく考えられていると思います。
 
涼かぜと違うのは入口に点字ブロックがあること。
車いす利用者に不評だったのか新造船にあたる涼かぜにはありません。
 
Yunagi4 椅子席もあり、こちらは優先席になります。
 
移乗スペースが取られているので車いすの方の移乗もしやすくなっています。
 
そして、特筆すべき点はひじ掛けに杖掛けがあることも涼かぜと同じです。

杖を置くところがない乗り物が多い中、貴重な設備です。
個人的に感心しました。
ただ、シートデザインが違う他、同じ優先席の右側には車いすスペースがありますが、涼かぜには固定装置があるけれど、遊なぎにはありません。
 
移乗した後の車いす置き場がそばにあるのはありがたいです。
 
Yunagi6スロープ付きの桟敷席から離れたところにある車いすスペースになります。
 
このフェリーに限らず意外と多いのが、車いす利用とはあまり関係のないところにある車いすスペース。
 
車いすを置いておくにしても例えば移乗した席の近くに置きたいものです。
桟敷席のとなりには5人掛けの長椅子があるわけですが、このスペースの何割かのスペースで車いすを置くスペースに出来ないか考えます。
この長椅子も移乗がしやすい席なだけにそう感じてしまいます。
Yunagi5 この謎の車いすスペースの奥にトイレがありその中にバリアフリートイレがあります。
 
ベビーベッドと便器の壁面に蛇口が出るタイプのオストメイト装置があります。
 
写真にはないですが、温水洗浄便座、チェンジングボードがあります。
また、開閉ボタンを押すと自動で開きます。
 
ここまでは涼かぜと同じなのですが、固定手摺の位置が左右反対です。
移乗するときに利用者にとって使い勝手が変わります。
ですので、全便バリアフリー便であったとしてもトイレの手摺の位置如何で乗船便を選べます。
ちなみに普通の男女トイレの配置は少し違っていました。
 
Yunagi7 話を変わって点字付き案内板になりますが、2階のエレベーター乗り場のそばにありますが設置スペースが結構大きいと思います。
 
涼かぜならエレベーターの操作盤と同じ面の方が良かったのかなと思いましたが、遊なぎの場合はこの位置でいいと思いました。
 
完全な姉妹船なら同じデザインですが、涼かぜの方が若干、大型化しています。車両積載台数が涼かぜの方が多いです。
 
全船バリアフリー船になったこの船が新造船する日はまだまだ先ですが改善してほしい部分は改善してほしいです。

2024年10月15日

Change JR Matsuyama Stn. Part1

Y55matsuyama1 2024年9月29日にJR松山駅が高架化され、供用を開始したので行ってみることにしました。
 
駅名標が今までのJR四国の駅名標にないタイプでした。
 
もしかしたら今後、他駅もこのような駅名標に代わるのかなと思います。
 
個人的にはこっちの方が好きです。
松山駅に着いた私はさ速バリアフリーチェックをしました。
 
Y55matsuyama2 まず、私が乗車したのは特急でしたので1番線に到着します。
 
反対に宇和島から来る特急は2番線に到着するものが殆どです。
 
特急しおかぜ・いしづちの場合、4号車の岡山・高松側のドアが最寄のドアになります。
特急宇和海の場合、2号車の岡山・高松側のドアが最寄のドアになります。
今までの松山駅の場合、しおかぜ・いしづちと宇和海は同じホームで縦列に停車していたので高松からいしづちの乗車するとしおかぜの編成分を歩いて宇和海に乗り込むので歩く距離が半端なかったのですが、これからは同じホームの隣側になるので歩く距離が半減されます。
 
エレベーターは日立製の18人乗りのエレベーターで3停止タイプのものになります。
 
後述する3・4番のりばのエレベーターと共通して言えますが、エレベーターのドアはホーム階のドアは宇和島方面に向かって開閉しますが、改札階と乗り換え階は高松方面に向かって開閉します。改札階から乗り換え階の間で利用する車いす利用者は後述する乗り換え階にあるバリアフリートイレを利用した場合ぐらいですので、ほぼほぼ問題ないでしょう。
Y55matsuyama3 3・4番のりばにあるエレベーターです。
 
エレベーターのある場所は変わりませんが、ホーム幅が高松寄りの部分が1・2番ホームより狭くなっています。
 
とは言え、こちらは普通列車や3両編成で運行する伊予灘ものがたりで、もっとも高松寄りの位置に列車が停車しません。
今治方面から来た場合、2両編成以上の普通電車のだと前から2両目の前のドア、1両生成の電車だと前のドアがいいでしょう。
写真のエレベーターの後方にドアがあるので狭いところを通らなくてもいいです。反対に八幡浜方面から来た場合、2両編成以下だと先頭車両の後ろのドア、3両編成だと(こんな列車日に1本しかないけど)、前から2両目の後ろのドアがおすすめです。
新しい主要駅の為かホーム全体に上屋があるのでどこで降りても雨を避けられそうです。
Y55matsuyama4 駅の構造は改札階があり、乗り換え階、ホーム階と3層になっています。
 
松山駅で特急から各駅停車に(その逆のパターンも)乗り換え階を利用するほか、改札内では乗り換え階(の宇和島寄り)にトイレがあります。
 
写真はバリアフリートイレになりますが、向かって右側と左側では設備が違います。
Y55matsuyama5 まず、向かって左側のバリアフリートイレはオストメイト装置があります。
 
温水洗浄便座はありますが、チェンジングボードやベビーベッドはありません。
 
どちらも設置スペースがあるだけにいただけません。

 
Y55matsuyama6 次に向かって右側のバリアフリートイレになります。
 
温水洗浄便座がありますが、どちらのバリアフリートイレも左側に操作盤があります。
 
ただ、手摺の形状が違っています。
 
本当は写真に撮っていますが公開枚数の関係で鏡に映っているユニバーサルシートがあることが分かっていただけると思います。
Y55matsuyama7 従来、松山駅の出口は1ヶ所でしたので関係なかったのですが、高架化により駅の東と西に出口が設けられるようになりました。
 
従来の出口が東口ですが、現在、旧駅舎がある関係上、解体があるので点字案内板があるのは新設された西口のみです。
 
この案内板に東口に向かう仮設スロープの存在がありませんが、実際にはあります。
Y55matsuyama9 ちなみにこんな感じです。

この仮設スロープで上がると旧ホームを通り、線路だった部分を仮設通路で往来ができるようになっており、従来の出口に出られます。
 
これらの旧駅舎の解体が終わると松山駅もまた変わったものになると思います。
 
Y55matsuyama8 そして、従来出口が無かった西口ですが、こちらも駅舎以外の部分は絶賛工事中です。
 
ただ、身障者が車で送迎した場合、従来の入口は駅まで遠いです。
 
後述する南改札(メインの改札は中央改札)の近くにこの乗降場があります。単管バリケードのせいで車いす利用者が乗降車がしにくいのは改善の必要アリです。
Y55matsuyama10 スロープこそありますが、ホーム行きのエレベーターも含めて中央改札よりも南改札口の方が近いです。
 
ただ、この南改札は駅員がいないし、きっぷも買えないので予めきっぷを持っている人しか使えません。
 
また、インターホンの位置が車いす利用者にとって高いのでこれも改善の余地があります。
利用価値が分からない南口改札ですが、改札外にバリアフィリ―トイレがあり、今のところ利用者が少ないのでトイレに行ってから列車を利用するのにはお勧めです。
また、全体工事が終わったら再訪したいと思います。

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