旅の裏ネタ

2024年7月25日 (木)

サンダーバード50号を追え

北陸おでかけtabiwaパスを利用するときに現地に滞在する時間を長くするために大阪に帰る時に大阪行きの最終特急であるサンダーバード50号に乗車します。
 
もちろん、特急券の他に予め、北陸おでかけtabiwaパスのフリーエリアの大阪側の接続駅である敦賀駅からの乗車券を持っています。
 
経路はつながっているので不正乗車ではありません。
 
このサンダーバード50号が敦賀駅を出発するのが22:05です。
(注・表記時刻は2024年3月16日現在の時刻で以下同じ。)

この列車が京都駅に到着するのが22:59で大阪駅に到着するのが23:29です。
 
京都の文字がなぜ出てくるのか?
 
実は特急料金の話になります。
 
敦賀基準だと京都まで1,730円(注・表記の料金は投稿日現在の通常期の料金になります。以下同じ)でサンダーバード50号の次の停車駅である高槻になると2,390円になります。
ちなみに大阪も2,390円です。
 
京都駅でサンダーバード50号を降りて、新快速に乗り換えて、大阪駅に到着するのが23:38。
 
乗り換えの煩わしさ、新快速で座れないリスク、大阪到着が9分遅くなることを我慢すれば660円節約できます。
 
しかし、上には上があります。
 
敦賀でサンダーバード50号に乗らないという選択です。
 
敦賀駅から出る米原行きの最終は22:08。
この時刻を過ぎると県境を越えることができません。
 
そして、この列車に乗って米原で琵琶湖線の電車に乗り換えても京都駅までです。
この列車が京都駅に着くのが24:12。
京都駅に着いた後、どの方面行きの最終電車は出発済でタクシーしか移動手段はありません。
 
でも、米原から新幹線で京都に行くと話は変わります。
米原から京都までの新幹線自由席特急券の料金は990円。
 
米原発新大阪行きの最終である、こだま755号が米原駅を出発するのが23:07。
こだま755号が京都駅に到着するのが23:25。
 
大急ぎで大阪方面の最終新快速が京都駅を出発するのが23:29。
 
京都駅で4分しか乗り継ぎ時間がありません。
 
幸い、乗車列車がこだまですので6号車に乗ります。
 
京都駅では8号車付近にエスカレーターがあるので8号車の位置まで移動してエスカレーターを降り、乗り換え改札を出て新快速が出る5番のりばに向かいます。
 
京都駅の標準乗り換え時間は9分ですが、先日、実験したら早歩き程度で4分で乗り換えができました。
 
これができたら大阪市内のJR駅ならどこでも終電には間に合います。
 
新幹線でも京都まで指定席だと2,290円で自由席で新大阪まで乗り通すと2,530円になるので、最初からサンダーバードの乗った方がいいです。
 
さて、敦賀から湖西線経由の乗車券で新幹線経由が可能なのかと言えば可能です。
京都駅のひとつ大津寄りである山科から敦賀駅の2つ手前の近江塩津駅間を含む乗車券を持っている場合、米原まわりで乗車できます。
(定期券をのぞきます)
選択乗車という制度があり、無限にあるわけではなく、限られた区間に設定されていますが、山科―近江塩津はそのうちの区間になります。
元のきっぷが100kmを越えている場合、途中下車も可能です。
この場合、敦賀―大阪間の乗車券だと長浜や米原、彦根などでも途中下車ができます。
ただ、敦賀―京都間の乗車券だと100km以下の乗車券の為、途中下車ができません。
 
ちなみに敦賀で米原行きの最終の普通電車に乗ったら、名古屋方面行の最終こだまは出発済みなので、名古屋に行くなら最終のしらさぎ64号に乗るしかありません。
 
ただ、米原に22:34に到着したら、22:38発最終の快速豊橋行きには乗車できるので、米原から新幹線に乗らなくても名古屋には行けます。
名古屋駅に23:53に到着するので、こちらも名古屋市内のJR駅なら最終電車に乗り継げます。
 
私のように北陸おでかけtabiwaパスの利用者でなくてもサンドーム福井でコンサート帰りにも応用ができます。
サンドーム福井の最寄り駅である鯖江駅を21:14に出る敦賀駅の電車に乗ると敦賀駅に到着するのは21:50。
ちなみにこの電車に乗れないと敦賀で足止めを食らいます。
そこからは先程述べた通りです。
 
ちなみにわたしが北陸おでかけtabiwaパスを使った場合、福井からこの電車に乗ることになります。
私以外に需要が無いと言われそうなのでこの情報を入れましたが、新幹線で米原まで行くことで特急料金を節約している人が多いのかもしれません。

2024年5月28日 (火)

境界は富山駅

2024年3月16日に新幹線と在来線の特急の乗り継ぎ割引が無くなりました。
 
ただ、新たに設定された乗り継ぎ割引を設定されたのが北陸新幹線敦賀駅での乗り継ぎに限った場合です。
 
しかしこれには条件があります。
 
それは…
 
北陸新幹線の乗車区間が富山駅以西での話。
 
黒部宇奈月温泉駅以東の駅から敦賀駅でサンダーバードやしらさぎに乗り継いでもそれぞれの特急料金を合算しただけになります。
 
よって黒部宇奈月温泉駅以東から乗車の場合、敦賀駅の改札を出ても特急料金に差が無いので敦賀駅で途中下車もできるし、新幹線区間を自由席にしたら、指定席との差額分安く乗車できます。
(サンダーバードやしらさぎは全車指定席になったのでこちらの区間の自由席はありません)
 
逆に言えば、富山までは乗り継ぎ割引が適用されるので新幹線区間を自由席を選ぶメリットはありません。
 
一部区間を指定席にしても全部の区間を指定席にしても特急料金に差が無いから。
 
新幹線の自由席は改札から離れたところに設定されているのが多いので、同じ料金なら利用しやすい指定席にするのが得策です。

2024年3月25日 (月)

ネカフェの利用

最終電車で寝過ごしてネカフェで始発電車まで過ごした西九条です。
 
日帰りのつもりだったのでホテル代の持ち合わせもなかったので()過ごしてネカフェで始発電車まで過ごした西九条です。

 

日帰りのつもりだったのでホテル代の持ち合わせもなかったので(あっても予算の関係で使えない)ネカフェにしましたが、敢えてネカフェを利用して宿泊費を浮かせます。
 
この時期、青春18きっぷのシーズンですが、大都市発の始発電車に乗車するためにネカフェを使います。
 
普通列車の夜行列車がなくなった今、青春18きっぷの有効利用は始発電車を利用します。
 
ネカフェによってはシャワーを使えたりできますので(有料のところもあるので要確認)最終電車で大都市駅近くのネカフェに行き、汗を流して翌朝の始発電車を待ちます。
 
ネカフェによってはナイトパックというのもあるので特急に乗ってワープするより、ネカフェで1晩過ごすほうが安くつく場合もあります。
 
もちろん、モバイルの充電もできるので使わない手はありません。
 
18きっぷの応用として、LCCの始発便に自宅からだと始発電車に乗っても間に合わないので空港のできるだけ近い駅チカのネカフェにいるのも手です。
 
ただ、深夜の時間帯の利用になるので18歳未満、高校生は原則使えないことと、初めて利用する場合は会員になる必要があるので入会金が必要になります。
 
食べ物の持ち込みがOKのところが多いので、食べ物を持ち込んで電車に乗る前に食べるというのもアリです。
飲み物はネカフェのフリードリンクを利用します。
最近はロングシートの電車が多く、電車内で物理的に食べにくいので乗車前に食べておくと朝食が食べられないといったことを防ぐことができます。
 
有効にネカフェを使うのもいいもんだとこの記事を書きながらそう思いました。

2022年12月 8日 (木)

四国・山陰方面の乗り継ぎ割引廃止の前に…

2022年9月2日のJR西日本のニュースリリースで2023年4月1日乗車分から山陽新幹線岡山以西の新幹線停車駅から新幹線と在来線特急の乗り継ぎ割引ができなくなります。(小倉・博多での乗り継ぎ割引はすでに廃止になっているためこのような表現にしています。)
 
具体的に言えば、岡山駅から松江・出雲市に向かう特急やくもや四国方面に向かう特急しおかぜ・南風・うずしお並びに岡山からマリンライナーなどで坂出・高松へ行き、そこから乗車する特急も割引対象になっていました。
また新山口駅から米子まで行くスーパーおきも割引の対象でなくなります。
現在、広島駅を発着する在来線特急はありませんが臨時で運転されても乗り継ぎ割引の対象になりません。

そして、同日付のJR四国のニュースリリースにはサンライズ瀬戸と四国内の特急に乗り継ぐときの乗り継ぎ割引も廃止と発表されています。
Noritsugiwari 先日、松山から坂出まで特急いしづちに乗り、坂出でマリンライナーで岡山に行き、岡山で山陽新幹線で新大阪まで帰ってきたときの特急券です。
 
新幹線の特急料金は割引がありませんが、在来線になる松山―坂出間の特急料金は2,520円から半額の1,260円になっています。
 
今回廃止される区間・すでに廃止になった小倉・博多での乗り継ぎ以外は来年4月1日以降も現行通りです。
 
よく運賃の値上げ以前に乗車券類を購入したら旧運賃のままで新運賃の期間でも乗車できますが、今回の乗り継ぎ割引の廃止の件では事前に購入しても乗り継ぎ割引は適用されません。
 
ちょっとでも四国・山陰方面へお得に特急に乗車するなら今のうちかもしれません。

2022年9月 3日 (土)

ホームライナー

Homeliner1 昔は結構走っていたJRのホームライナー。
今では絶滅危惧種になっています。
 
元々は特急列車をターミナルから車両基地まで向かう(もしくはその反対)回送扱いで着席サービスとして走らせていたものです。
 
今ではJR東海とJR北海道しか運転されていません。
 
そして、通勤の着席サービス列車なので平日にしか運転されてなく、週末にお出かけする私がエリア外のホームライナーに乗車することはかなりハードルが高いものとなっています。
 
先日平日に休暇を貰ったのでホームライナーに乗車しました。
Homeliner3乗車列車は静岡18:12発浜松行きホームライナー浜松1号。
 
乗車券のほかに330円の乗車整理券が必要です。
しかし、ホームライナーは特急列車ではないので青春18きっぷに乗車整理券を購入するだけで乗車できます。

この列車、特急ふじかわに使われる車両なのでロングシートしか走らないと18きっぱーから嫌われている区間である静岡地区を走っていて(最近はクロスシート車も走ってはいるけれど…)、それだけでも乗る価値があります。
 
しかも停車駅も限られているためゆっくりできます。
この列車、約1時間後に浜松に到着しますが、土・日は運転していなくほぼ同じ時刻である、18:10に静岡を出ると浜松には19:24と浜松到着時刻が13分遅く、浜松から豊橋行きの普通電車が1本遅くなります。
ホームライナーに乗り込みます。Homeliner2
 
電車は3両編成で特急ふじかわと同じ長さで、今はコロナの影響で全車自由席になっています。車いす対応座席は1号車の熱海寄りになっています。
 
なので、この列車の場合、先頭車両の後ろ寄りのドアが車いす席のあるドアになります。
 
Homeliner5 ちなみに同じ車両形式で運転する特急ふじかわも特急伊那路も指定席になりますが、1号車13番A席が車いす対応座席になっています。
 
一応、Aブログの筆者としてこの席に座らずに普通の席に座りました。
 
トイレは同じく1号車にありますが、車いす対応とは言うもののお世辞にも広いとは言えず、車いす利用者の方は乗車前・下車後に駅のトイレを利用するのがいいと思います。
Homeliner4 1時間の乗車時間に静岡らしく安倍川もちを食べながら、浜松に向かいました。
 
これができるのも特急用座席の良いところです。
 
リクライニングが付いているのでうとうとしながら快適に過ごせました。

2022年2月 8日 (火)

IC乗車券の落とし穴

最近はICカード乗車券を使う方が多いと思います。
私も複数枚のICカードを持っていますが、フリーきっぷを多用していることもあり、人様ほどIC乗車券を使いません。
今回のタイトルであるIC乗車券の落とし穴を実体験をもとにお話ししたいと思います。

私は米原発京都行の最後から2番目の電車の乗車しました。
京都行の最終電車は京都駅に到着したらどこ行きも接続列車がありません。
よって、最後から2番目のこの電車に乗らなければ家に帰れません。
運が悪くこの電車に乗った日、京都駅のポイントの不具合が発生。
京都から大阪行きの最終電車に接続できませんでした。
そして、救済措置としてタクシーで振替輸送されることになりました。

もちろん、元々の電車が大阪行きなので大阪よりも遠いところまでのきっぷを持っていても振替輸送は大阪駅までの各駅になりますし、途中、家の最寄りを通ったとしても振替輸送は最寄り駅ということになります。

ここで紙のきっぷを持っている人とIC乗車券を持っている人の天と地ほどの差が発生します。

私は紙の乗車券を持っているので振替輸送の対象になりました。
私の前にいる人はICカードで乗車していたので振替輸送の対象外になりました。

駅のポスターにもあるのですが、ICカードは振替輸送の対象外なのです。
事故で他社路線に振替輸送となることをよく耳にしますが、これが終電だと他の交通機関も運転を終了しているので夜中に動いている乗り物と言えばタクシー1択になります。

振替輸送の対象になった私は深夜のタクシーで無事乗車できました。
もちろん、タクシー代はJR負担です。

しかし、ICカード乗車券で乗車した場合、タクシー代は自腹です。

ICカードは降車駅でタッチをして初めて運賃が引かれるので、予めきっぷを持っていると人は扱いが異なります。
ここにICカードの落とし穴があります。
「でも回数券が無くなったのでICOCAにしている」と言う人もいるでしょう。
私は回数券の廃止は賛同できなかった理由のひとつになります。
ちなみに今回の件の場合、途中駅までの乗車券を持って乗り越すつもりだった場合、きっぷを持っていないので振替輸送も途中駅までになります。
むかし、このブログで乗り越したほうが安くなるケースということを紹介したことがあります。

知っていても敢えて通常通りのきっぷを購入する方は振替輸送があった時のリスクを考えている方なのです。
(あと、分割で購入すると運行が中断した時に出発地点まで戻る場合、分割購入した場合、既に乗車した乗車券は無効なので戻る場合、途中駅までしか戻れません。)
定期券はICカードだろうが磁気券だろうが媒体が違うだけなので効力はほとんど変わりませんが(少なくとも今回の振替輸送については差が無い)、普通乗車券の場合、扱いが文字通り天と地ほどの差があるので気を付けてください。
運行状況が悪い時は予め紙のきっぷにしておくと振替輸送のリスクを抑えられます。

もちろん、途中で気が変わって行先変更というような場合、紙のきっぷよりICカードの方が便利というケースがあることを付け加えておきます。

2021年12月20日 (月)

新幹線 近トク1・2・3

Shinkansen123 来年の2月27日までの金・土・日・祝日に使える(ただし、12月31日から1月2日までを除く)、JR山陽新幹線の1から3駅までの近距離区間の自由席に乗車できるきっぷである、「新幹線近トク1・2・3」です。

山陽新幹線であって、東海道・山陽新幹線ではないため、きっぷの発売区間は新大阪から小倉までの新幹線停車駅間で主に設定駅から3駅までの区間になります。
(例えば、相生から福山までと言った区間は設定されていません。また、厚狭・新下関・小倉・博多相互駅間の設定はありませんので、博多駅からの設定は無いということになります。)

写真は新大阪から姫路までのきっぷで乗車券・新幹線自由席特急料金込みで2,500円になります。

普通にこの区間のきっぷを購入すると…
乗車券 新大阪ー姫路 1,520円
新幹線自由席特急券 新大阪―姫路 1,760円
合計 3,280円になるので、このきっぷを使うと780円安くなります。
わずかですが、障害者割引を受けられる方が使っても安くなるのですが、自由席に車いす席はないので車内を歩いて座席に座れる方に限定されそうです。
割引きっぷであるので条件があります。
e5489かみどりの券売機で乗車日の1ヶ月前から前日までに購入することが条件です。
正直言って普段なら姫路ぐらいの距離は新快速で十分と思っているのでこのきっぷのお世話にならないのですが、青春18きっぷでワープするために購入しました。

きっぷの代金はどちらも同額(しかも、一般で購入したとしても同額)ですが、新大阪-姫路間よりも姫路-岡山間の方が在来線の座席の居住性から考えると後者の方がいいのですが、ダイヤの関係でこちらの方がいいと判断したから敢えて新大阪―姫路間にしました。
新幹線直前割きっぷを使ってもいいのですが、これを使うと青春18きっぷを使う意味がなくなるので速さとお金を天秤にかけて費用対効果の面から今回はこの組み合わせにしました。
新幹線直前割は指定席に乗車できるのに対し、こちらは自由席しか乗車できませんが、新幹線停車駅間ならのぞみ・みずほ・さくらの自由席にも乗車できるのがメリット。
自由席なのでみずほやさくらものぞみとシート間隔は同じですが…

個人的に費用対効果のすごい区間は相生―岡山間です。
このきっぷの値段は1,500円ですが、普通にきっぷを購入した場合、乗車券が1,170円、新幹線特定自由席特急券990円の合計2,160円でその差が660円になります。在来線(普通電車)で1時間強かかるこの区間を新幹線こだまなら16分で到着します。しかも運転本数は在来線より少し少ないレベルです。
一応、期間限定なので利用される方はお早めに。

2021年10月14日 (木)

大都市近郊区間内の乗車券の落とし穴

まずこのきっぷを見てください
Tennojimaibara 天王寺から米原までの往復乗車券です。
 
何の変哲もない乗車券です。

天王寺から大阪環状線で大阪まで行って新幹線で米原まで行く経路にはなっていますが、新幹線に乗る場合はこれに新幹線特急券が別途必要です。
米原ぐらいで新幹線に乗車しませんが。
普通片道運賃で2,310円で障害者割引1,150円でそれの往復なので2,300円です。
(JRの運賃は基本的にこどもや学割と同様に障害者割引も10円未満は切り捨てになります。)
Nishikujosamegai 次にこちらを見てください。
西九条から醒ヶ井までの往復乗車券です。
 
実際には天王寺からの往復乗車券を変更してもらったものですが…

こちらも普通片道運賃で2,310円で障害者割引1,150円でそれの往復なので2,300円です。 
運賃も同じ、どちらも普通乗車券ですが、違う点があります。
天王寺からの往復乗車券には下車前途無効の文字があるのと有効期間が往復で2日なのに対し、西九条からの往復乗車券には下車前途無効の文字が無く有効期間が往復で4日あります。
醒ヶ井というマイナーな地名を挙げても分かりずらいので、位置関係はこちらの図を見てください。

Osaka_kinko

最初の乗車券は天王寺―米原間ですが、天王寺-大阪間は選択乗車制度があり、運賃は西九条まわりより0.3km短い京橋まわりを採用されますが、西九条まわりで乗車しても可能で、もともとのきっぷが途中下車できるきっぷなら西九条など環状線の西側の駅で途中下車しても問題ありません。
(もちろん、このきっぷは下車前途無効の文字があるので途中下車できません。)

JRの旅客営業規則にこういう規則があります。
第156条 旅客は、旅行開始後、その所持する乗車券によつて、その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした乗車券については、最終着駅)以外の駅に下車して出場した
後、再び列車に乗り継いで旅行することができる。ただし、次の各号に定める駅を除く。
⑴ 全区間の営業キロが片道100キロメートルまでの区間に対する普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅。ただし、列車の接続駅で、接続関係等の理由により、旅客が下車を希望する場合で、旅客鉄道会社が指定した駅に下車するときを除く。

⑵ 次に掲げる区間(以下「大都市近郊区間」という。)内の駅相互発着の普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅

イ 東京附近にあつては、東海道本線中東京・熱海間(第16条の2の規定にかかわらず、東海道本線(新幹線)東京・熱海間を除く。)及び品川・新川崎・鶴見・羽沢横浜国大間、山手線、赤羽線、南武線、鶴
見線、武蔵野線、横浜線、根岸線、横須賀線、相模線、伊東線、中央本線中東京・塩尻間及び岡谷・辰野・塩尻間、青梅線、五日市線、八高線、小海線中小淵沢・野辺山間、篠ノ井線中塩尻・松本間、東北本線中東京・黒磯間(第16条の2の規定にかかわらず、東北本線(新幹線)東京・那須塩原間を除く。)、日暮里・尾久・赤羽間及び赤羽・武蔵浦和・大宮間、常磐線中日暮里・浪江間、川越線、高崎線(第16条の2の規定にかかわらず、高崎線(新幹線)大宮・高崎間を除く。)、上越線中高崎・水上間、吾妻線、両毛線、水戸線、日光線、烏山線、水郡線中水戸・常陸大子間及び上菅谷・常陸太田間、信越本線中高崎・横川間、総武本線、京葉線、外房線、内房線、成田線、鹿島線、久留里線及び東金線(以下これらの区間を「東京近郊区間」という。)

ロ 大阪附近にあつては、東海道本線中米原・神戸間(第16条の2の規定にかかわらず、東海道本線(新幹線)新大阪・新神戸間を除く。)、山陽本線中神戸・相生間(第16条の2の規定にかかわらず、山陽本線(新幹線)新神戸・西明石間を除く。)及び兵庫・和田岬間、湖西線、おおさか東線、大阪環状線、桜島線、JR東西線、福知山線中尼崎・谷川間、北陸本線中米原・近江塩津間、加古川線、赤穂線中相生・播州赤穂間、山陰本線中京都・園部間、関西本線中柘植・JR難波間、草津線、奈良線、桜井線、片町線、和歌山線、阪和線及び関西空港線(以下これらの区間を「大阪近郊区間」という。)

ハ 福岡附近にあつては、鹿児島本線中門司港・鳥栖間(鹿児島本線(新幹線)小倉・博多間を除く。)、香椎線、篠栗線、日豊本線中小倉・行橋間、日田彦山線中城野・今山間、筑豊本線、後藤寺線及び博多南線(以下これらの区間を「福岡近郊区間」という。)

ニ 新潟附近にあつては、上越線中小千谷・宮内間、磐越西線中五泉・新津間、羽越本線中新津・村上間、白新線、信越本線中直江津・新潟間(第16条の2の規定にかかわらず、信越本線(新幹線)長岡・新潟間を除く。)、越後線及び弥彦線(以下これらの区間を「新潟近郊区間」という。)

ホ 仙台附近にあつては、東北本線中矢吹・平泉間(第16条の2の規定にかかわらず、東北本線(新幹線)郡山・一ノ関間を除く。)、岩切・利府間及び松島・高城町間、常磐線中小高・岩沼間、仙山線、仙石線、石巻線、磐越東線中船引・郡山間、磐越西線中郡山・喜多方間、奥羽本線中福島・新庄間(奥羽本線福島・
新庄間に運転する特別急行列車に乗車する場合を除く。)、左沢線及び陸羽東線(以下これらの区間を「仙台近郊区間」という。)

⑶ 第86条及び第87条の規定によつて発売した乗車券を使用する場合は、当該乗車券の券面に表示された特定都区市内又は東京山手線内にある駅

⑷ 普通回数乗車券を使用する場合は、その券面に表示された区間内の駅

⑸ 当社が特に途中下車できる駅を指定した場合は、その指定した駅以外の駅
 
長々と規則を抜粋しましたが今回の場合、営業規則第156条2号のロに該当するので、途中下車ができません。

また同じ規則の154条にこんな規則があります。
第154条 乗車券の有効期間は、別に定める場合の外、次の各号による。
⑴ 普通乗車券
イ 片道乗車券
営業キロが100キロメートルまでのときは1日、100キロメートルを超え200キロメートルまでのときは2日とし、200キロメートルを超えるものは、200キロメートルまでを増すごとに、200キロメートルに対する有効期間に1日を加えたものとする。ただし、第156条第2号に規定する大都市近郊区間内各駅相互発着の乗車券の有効期間は、1日とする。

ロ 往復乗車券
片道乗車券の有効期間の2倍とする。ただし、第26条第2号ただし書に規定する場合は、往路及び復路の区間ごとに片道乗車券の計算方法によつて計算した有効期間を合計した期間とする。

ハ 連続乗車券
各券片について、片道乗車券の計算方法によつて計算した有効期間を合計した期間とする。

規則154条1号イの最終の文言に大都市近郊区間相互内発着なので乗車券の有効期間は1日でロの規定で片道乗車券の2倍なので2日になっています。
 
他の区間だと新幹線経由の場合、大都市近郊区間から外れるのですが新大阪―米原間は新幹線も大都市近郊区間に含まれるので新幹線経由でも途中下車ができません。
(これを逆手にとって大津京―東福寺までの乗車券で近江塩津経由で米原まで行き、新大阪まで新幹線に乗って奈良経由で東福寺まで行く駅員泣かせの大阪近郊区間大回りというのも可能です。もちろん、新幹線特急券は別途必要です。)
そして、西九条から醒ヶ井までは米原から1駅離れたため大阪近郊区間から外れたために途中下車ができますし、有効期間も片道2日になっています。
言うまでもなく、大阪近郊区間内相互間の乗車券ではないので西九条から和歌山を回って奈良を通ってという、大都市近郊区間の大回り乗車はできません。

途中下車できる出来ないは意外と大きく、例えば、京都でランチをとるためとか、土産物を購入するために下車ということもできます。
 
なお、障害者割引の乗車券は途中下車できる出来ないにかかわらず片道100kmを超える乗車券なら単独乗車でも割引が効きます。

2021年8月 9日 (月)

冷蔵ロッカーの利用(大阪・梅田編)

観光に大阪に来て要冷蔵商品を購入したのはいいけれど保管場所に困ることはありませんか?
電車に乗る直前や宿泊施設の入る直前の購入出来れば問題ないのですが、その商品が売り切れ確実の商品や市内観光後だとお店そのものが閉まっていたりすると購入できる機会を失います。
そうならないためにも先に商品を購入し、コインロッカーに保管する選択をすると時間に余裕ができます。
百貨店の冷蔵コインロッカーもありますが、営業時間内限定なのでお店が閉まったら市内観光が終わる前にお店が閉まる可能性があります。
Grandfrandb1 そこで、グランフロント大阪南館地下1階にある冷蔵ロッカーをお勧めします。

料金は300円。

南1番エレベーター地下1階のエレベーターホールの近くにあります。
 
24時間取り出しできるというわけではありませんが、終電ぐらいまでなら取り出しできます。

私自身、ケーキを購入後、映画を見ている間にお店が閉まるのが分かっていたので、先にケーキを購入し、映画を見てから電車に乗る前に商品を取り出して帰宅したことがあります。

郊外のショッピングモールだと冷蔵ロッカーがあるので問題ないのですが、梅田だとそういうものがないのが難点。
この季節だと長時間の持ち歩きは要冷蔵商品が悪くなるのでどこかで冷やすという選択は必須だと思います。

2021年2月27日 (土)

複雑怪奇な名鉄の運賃計算ルール

Jr 私が毎年JTB時刻表を購入していたのですが、すでに売り切れていたので今回はJR時刻表を購入しました。

時刻表の巻末には簡素ながら私鉄や路線バスの時刻表が掲載されています。
その中で名鉄の時刻表のページを見てずっとわからないことがあったのです。
 
名鉄犬山線 名鉄名古屋-新鵜沼(犬山経由) 30.1km 620円

名鉄名古屋本線 豊橋-東岡崎       29.8km 570円

名鉄名古屋本線 豊橋-岡崎公園前     31.1km 570円
(距離はJR時刻表に掲載されていた営業キロを抜粋)
同じ鉄道会社の路線なのにどうして運賃が違うのだろうと思っていました。
 
実は名鉄では営業キロではなく、運賃計算キロで運賃計算をします。
この運賃計算キロは営業キロとは似て非なるもので、名鉄の場合、線区ごとに3種類の運賃計算があります。
その区分とは…
A名古屋本線
B西尾線・蒲郡線・豊田線・常滑線・空港線・築港線・河和線・瀬戸線・津島線・犬山線・各務原線・小牧線
C豊川線・三河線・知多新線・尾西線・広見線・竹鼻線・羽島線

Aは運賃計算キロ=営業キロ
Bは運賃計算キロ=営業キロ×1.15
Cは運賃計算キロ=営業キロ×1.25
で計算します。
A・B・C群で計算します。
例えば、豊川稲荷(豊川線)-内海(知多新線)の場合
(ここでは運賃計算キロを表示)
豊川稲荷-国府(豊川線)9.000km
国府-神宮前(名古屋本線)52.6km
神宮前-太田川(常滑線)14.145km
太田川ー富貴(河和線)25.645km
富貴-内海(知多新線)17.375kmになります。

おのおの計算すると
A52.6km
B39.79km
C26.375kmになります。
ここで小数点第2位を切り上げます。
A52.6km
B39.8km
C26.4km
これからA+B+Cをします。
そうすると118.8kmになります。
ここで下の運賃表の登場です。
ちなみに小数点以下は1km単位に切り上げます。なのでこの例の場合は119kmとなります。

運賃計算キロ  旅客運賃(大人)
1~3 170円
4 190円
5~7 230円
8 240円
9~12 300円
13~16 360円
17~20 410円
21~24 460円
25~28 510円
29~32 570円
33~36 620円
37~40 680円
41~44 750円
45~48 810円
49~52 880円
53~56 950円
57~60 1,010円
61~64 1,070円
65~68 1,140円
69~72 1,190円
73~76 1,240円
77~80 1,290円
81~85 1,350円
86~90 1,400円
91~95 1,450円
96~100 1,500円
101~110 1,590円
111~120 1,680円
121~130 1,760円
131~143 1,850円

この表によると1,680円です。
実際にはこれに知多新線・豊田線・羽島線・空港線を利用する場合、これに所定の加算額が必要です。

富貴-内海間の加算額は70円と設定されているので運賃は1,750円になります。

ただし、ややこしいのは学割や障害者単独で乗車する場合は運賃計算キロではなくて営業キロで計算するのでこの場合だと108.3kmになり、100kmを超える距離になるので学割や障害者単独での割引は効きますが、豊川稲荷ー富貴までだと営業キロが100km以下なので割引が効きません。
 
そして、名古屋本線と犬山線の運賃計算区分は双方の分岐駅である東枇杷島駅ではなく、東枇杷島駅と西枇杷島駅の間にある、枇杷島分岐点(東枇杷島駅から0.6km、西枇杷島駅から0.3kmの地点)からになります。
例えば名鉄一宮ー徳重・名古屋芸大の場合
名鉄一宮-枇杷島分岐点 14.9km
枇杷島分岐点-徳重・名古屋芸大8.395kmで運賃計算キロ23.3kmで24kmの運賃区分である、460円になります。
もちろん、枇杷島分岐点に駅はないので東枇杷島で乗り換えても問題がありません。
こういうルールや運賃検索では距離まで出ないケースが多いので公式のHPぐらいは載せてほしいと思います。

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